上谷研究室
塑性加工は、生産性向上、軽量化やリサイクルの核となる加工技術です。また、トライボロジーは潤滑と摩擦制御により各種機械の運転性能や、工具寿命、製品加工精度の向上に大きく寄与する支援技術です。本研究室では、潤滑剤の適材適所での有効活用と摩擦低減による環境保全を考慮した、より省エネルギーで高品質/低コストのものつくり技術開発を目指して、塑性加工用工具の長寿命化、製品形状の改善、平滑表面加工などの塑性工学とトライボロジーに関連する領域の研究を行っています。
研究室アピール
研究室のスタッフは、大学院生と4年生あわせて１２名（H２４年度、M２-４名、M１-３名、４年-５名）です。私たちの研究室では、実験に使用する型・工具や試験片は中央実験工場において技術職員のご指導のもと、自分たちで製作します。 設計製作過程で創意工夫と機械工作法の実際を経験することにより、将来生産設計現場でもその経験が役立つものと期待しています。実際の現象を実験や計測を通して観察できること、実験解析結果と実際の加工現象を結びつけることでより具体的に理解できるようになることを目的として指導を行っています。大学院に進学する人、企業に就職する人それぞれが、目標を持って充実した大学生活を送ってほしいと思います。
担当教員
上谷 俊平 教授
| 所属 | 機械システム工学コース 上谷研究室（機械工学2号棟4階） |
|---|---|
| 専門分野 | トライボロジー、塑性工学 |
| 学位 | 工学博士（1988年） |
| 主な研究 | ○ 金属成形加工用工具表面に設けた高機能表面の塑性加工への活用 ○ 鍛造加工の変形機構解析と塑性流れ制御 ○ 塑性加工における潤滑剤評価 ○ 摩擦面損傷に及ぼす潤滑剤の影響 |
| 所属学会 | 日本機械学会、日本塑性加工学会、日本トライボロジー学会、精密工学会、軽金属学会 |
| 電話・FAX | 099-285-8256 |
| kamitani＠mech.kagoshima-u.ac.jp ※＠を半角に直してください （このメールアドレスへの特定電子メールの送信を拒否いたします） | |
| URL |
主要論文・著
- Measurement of Coefficient of Friction under Bulk Plastic Deformation by Using Plane Strain Extrusion Apparatus with Plane Plate Tool and Taper Die, Tribology Online, Vol.7, No.4, pp.249-257 (2012)
- Effects of Lubricating Oils on Surface Quality of Aluminum Product by Using Tool with Micro Groove Arrays Formed on Its Surface in Cold Extrusion, Proc. 10th International Conference Technology Plasticity (ICTP2011), （2011）
- Lubrication Performance of Palm Olein in Cold Extrusion of Aluminum Alloy Using Tool with Pits Arrays Surface, Proceedings of the 12th International Conference on Aluminium Alloys, pp.554-559(USB) （2010）
- 冷間押出工具表面に設けた微細溝列および潤滑油粘度がアルミニウム製品表面粗さに及ぼす影響，軽金属，59巻・7号，pp.339-343（2009）
- 製品設計と型設計の総合最適化によるフライホイールの低パンチ荷重ネットシェイプ加工法，塑性と加工，50巻・577号，pp.134-138（2009）
- The effect of lubricants on material flow characteristics by plane strain extrusion with micro-pits formed on the tool surface，Advanced Technology of Plasticity 2008 -Proc. 9th ICTP, pp.235-240(CD-ROM) （2008）
- 冷間押出工具表面の微細溝列によるアルミニウム製品表面平滑化の検討，軽金属, 58巻・3号，pp.111-116（2008）
- 外縁部の形状転写能を向上させた側方押出し鍛造による軸付き円板成形加工，塑性と加工，48巻・555号，pp.298-302（2007）
- 平面ひずみ押出し加工によるパーム油あるいはパラフィン系鉱油潤滑の摩擦拘束が塑性変形に及ぼす影響の解析，トライボロジスト，50巻・12号, pp.877-885（2005）
- 平面ひずみ押出加工実験による工具摩擦が塑性流れと変形に及ぼす影響の定量的解析，トライボロジスト， 49巻・3号, pp.240-247（2004）